輪るピングドラム

輪るピングドラム第24駅「愛してる」感想

最終話。 陽毬がガラスの破片によって傷を負い血を流しながら冠葉の元へ歩いていく画が、痛くて、綺麗で、尊い。大好きです。 ここで陽毬は「生きるってことは、罰なんだね」と言いながら、高倉家で冠葉と晶馬と過ごしていく中であった出来事をつらつら語っ…

輪るピングドラム第23駅「運命の至る場所」感想

最終回残ってるのに最終回みたいなサブタイトルだけど大丈夫そ? 「ねえ、晶ちゃん。覚えてる?皆で潮干狩りに行った日のこと。(中略)私、あの時わかったんだ。私は見つけてもらえる子どもになれたんだ、って。だから、嬉しくて泣いたの。どんなに遠くはぐ…

輪るピングドラム第22駅「美しい棺」感想

今、まさに会いに行きます。の話。(電車の吊り広告のやつ) これね、市川拓司さんの『いま、会いにゆきます』を思い出してしまうよね。(というかそれを擦ってるよね?) あれは私がかなり好きな作品の一つで、しっとりと音もなく降るような雨の中で二人の…

輪るピングドラム第21駅「僕たちが選ぶ運命のドア」感想

高倉家解散、の巻。 「それにしても、あの記者今度見かけたらただじゃおかないんだから!」 高倉ハウス縁側で陽毬と並んでお菓子をつまみながら、高倉兄妹の身辺を嗅ぎまわる週刊誌記者に憤る苹果。ではなく、この台詞と並行して庭の鉢植えに栄養剤を差し込…

輪るピングドラム第20話「選んでくれてありがとう」感想

陽毬が高倉陽毬になった話。 「思い出したよ。晶ちゃんが、私の運命の人」 夏目真砂子の襲撃から一夜明けて、何事もなかったかのような場面を取り戻した高倉家。しかし陽毬が「晶ちゃんのお味噌汁は、お母さんと同じ味がするね」と穏やかに笑うのに対し、晶…

輪るピングドラム第19駅「私の運命の人」感想

いよいよ物語が核心に近づいている感じがするよね、このあたりから。 (実際のところ核心は第1駅の時点で既に示されているのだけど) 冒頭先ず破局した田蕗夫妻と、温かな雰囲気の高倉兄妹+苹果の対比。田蕗とゆりは自分たちの欠損を埋めようと家族の形を作…

輪るピングドラム第18駅「だから私のためにいてほしい」感想

知られざる田蕗先生の過去。 歌手である田蕗の母親は音楽の才能に価値を認めており(これを愛とは書きたくない)、著名な作曲家の田蕗父と結婚し、田蕗を生んだ。田蕗はピアノの才能によって母親の愛を受けていた。 しかし、田蕗父の才能が何らかの形で霞ん…

輪るピングドラム第17駅「許されざる者」感想

陽毬ちゃんかわいい回。作画の良さなら1番では? 病室でたこ焼きを焼く高倉兄妹。いや病室、広くね…?個室とはいえ応接セットとかないでしょ。いや、これがスタンダードなの…? お礼に、とマフラーを編む陽毬。「ないしょ」と笑う顔が本当にかわいいですね。…

輪るピングドラム第16駅「死なない男」感想

イカレちまった回。 真砂子お姉様の過去、解禁です。リズム感良く祖父を殺し続ける夢オチの日々。暗雲立ち込める後半戦の中の癒しパートですね。 ちなみに、どこかのファンブック情報だったと思うのですが、輪るピングドラムは当初3クール構成で構想されてい…

輪るピングドラム第15駅「世界を救う者」感想

ここでOPが変わります。「ノルニル」も良かったけど、私は「少年よ我に帰れ」の方がより好き!少しダークな感じで、後半戦の雰囲気によく合っている。 Ep.14に引き続きゆり過去編ということで、ゆりと荻野目桃果の出会いが語られます。そして桃果の容姿もよ…

輪るピングドラム第14駅「嘘つき姫」感想

ゆり回。珍しく高倉兄妹がおまけになっている。 ヅカ風の劇シーンからスタート。今となってはこれも懐かしいですね。 ゆりと結城翼のベッドシーンからの爆速破局。 「前から思ってたけど、あなたってワンパターンでつまらない。そんなテクで女が満足するとで…

輪るピングドラム第13駅「僕と君の罪と罰」感想

まずこの回、サブタイトルが良いですよね。何が良いかというと、取り敢えずこれを見てください。 輪るピングドラム 番宣CM1 - YouTube 2011年の放送当時(放送開始前)に流れていた番宣CMの一つなのですが、この中で「僕の愛も、君の罰も、みんな分け合うん…

輪るピングドラム第12駅「僕たちを巡る輪」感想

桃果含む大勢の人間が犠牲になった16年前の事件を起こした組織の首謀者は自分の両親だった、と語る晶馬。これが前回の「僕たちのせいなんだ」の根拠なんですね。根拠として成立してなくね?と個人的にはやっぱり思ってしまうわけですが、犯罪者の家族が犯人…

輪るピングドラム第11駅「ようやく君は気がついたのさ」感想

言語センスが光る回。今回は好きな台詞のまとめを中心に。 日記の半分を奪った犯人が真砂子である事を知った冠葉が夏芽家に突撃する所から話が始まります。夏芽家、かなり物々しい。 「ねえ、わたくしの事、どのくらい愛してる?」 (中略) 「忘れたの?あ…

輪るピングドラム第10駅「だって好きだから」感想

Ep.9からまた時間軸が戻り、Ep.8の続きの話。 夏目真砂子がその怪しげな存在感を強めるこの回は、真砂子の正体は?日記は誰がどれだけ持っている?という話はさておいて、全体を通して重要な点はタイトルに表れているんじゃないかと思っている。そう、これは…

輪るピングドラム第9駅「氷の世界」感想

※この記事はネタバレを含みませんが、第1駅~24駅を何度も通しで見ている人間が書いています。 Ep.8ラストで晶馬が撥ねられた衝撃展開から一転、時間軸はEp.1に戻る。家族3人で水族館に出かけたシーンを、陽毬視点で追っていく。 ペンギン(サンちゃん)を追…